たとえ自分の家であっても、好き勝手にリフォームができるわけではありません。
国が定めた制約や構造上の問題などもふまえた検討が必要。
そこで「ここだけは押さえておきたい」ポイントをお届けします。
納得のいくリフォームプランを立てるためにも、しっかり把握しておきましょう。

一戸建て

間取り変更

基本的に間取りは自由に変更できますが、その自由度は現家屋の工法によって異なります。
比較的自由度の高いのは、木造軸組工法や鉄骨系のプレハブ工法の場合。
逆に木質系やコンクリート系のプレハブ工法、2×4工法などの枠組壁工法では、制約される項目が多くあります。
ただし自由と言っても、1階と2階を貫く通し柱や、建物を支える壁などを取り除くことは構造上できません。

増築

増築の場合、地域や敷地によって定められた法律や条令による制限があり、その範囲内で可能となります。
一般的には次のようなものがあります。
◆用途地域       ◆道路幅員制限
◆建ぺい率・容積率   ◆北側斜線制限
◆防火地域・準防火地域 ◆道路斜線制限

オール電化に変更

家庭内で用いる全てのエネルギーを電気に統一する工事。
燃焼ガスを発生させないことから、「安全」「クリーン」といわれ火災リスクの少ないことから、
住宅ローン金利優遇や火災保険の特別割引を行う会社もあります。

外構

最近では外構のことを「エクステリア」とも称し、これは「建築を取り巻く構造物」という意味を表します。
建物の周りの空間も住まいの一部と考える方向性が高まり、インテリアのように装飾性を重視したものから、機能性や娯楽性なども含めた施工全般を指します。

耐震

地震力は建物重量に比例するため、耐震性能を高めるためには建物を軽くすることが重要。
木造住宅では主に地震力を壁が負担することから、必要な壁量が定められています。
さらに水平構面である床の剛性が十分でない場合には、壁の耐力にも影響が生じるケースがあるので注意が必要です。

マンション

間取り変更

構造に問題がなければ、基本的に間取り変更は可能です。
比較的自由なのは、柱や梁で建物を支え、結合箇所がしっかりしていて変形しにくい「ラーメン構造」。逆に柱や梁がなく壁と床で建物を支える「壁式構造」の場合は、コンクリート壁が構造体の共有部分となっている仕組み。
つまり壁を取り除くことができないので、間取り変更には制約があります。

水廻りの移動

床下に巡らされている給排水管の状況により、キッチンやバスルーム、洗面所、トイレなど水廻りの移動可能範囲は変わります。
ただし床下に広い空間がある場合は、この範囲が広がる可能性も。

IHクッキングヒーターへの変更

IHクッキングヒーターに変更する場合には、電気容量を増やす必要があります。
住戸全体の電気容量が決まっているマンションでは1住居のみの電気容量アップはできないので、
この点を事前に確認しておきましょう。

バリアフリーに変更

基本的に現状の床を下げることはできないので、高い床の位置に合わせて低い床を上げる形になります。
つまり天井が低く感じられるようになるため、若干の圧迫感が発生。
この場合は天井を取り外して開放感を確保するという方法もあります。

床材の変更

マンションによっては、管理規約で床材の性能レベルが規定されているものがあります。
特に床をカーペットからフローリングに変更する場合は、生活音が階下に響くことになる可能性も考えられます。
まずはマンションごとの管理規約をチェック。